ひねりを加えた体幹トレーニング

コーナーを曲がるライダー

後方確認がスムーズになりふらつきが減る

バイクを運転していてヒヤリとする瞬間の一つに、車線変更や合流時の後方確認があります。

首だけで後ろを振り向こうとすると視野が狭くなり、無理に上半身ごと振り向こうとすると、その動きにつられてハンドルを持つ手にも力が入り、車体がふらついてしまうことがあります。
特に高速道路などスピードが出ている状況でのふらつきは、大きな恐怖心や事故のリスクに繋がります。

この問題を解決するために必要なのが、体を「ひねる」ための筋肉、すなわち腹斜筋を中心とした回旋系の体幹力です。
お腹周りの筋肉を使ってスムーズに体をひねることができるようになれば、下半身とハンドルを持つ手は前方を向いて安定させたまま、上体だけを独立させて大きく後ろを振り返ることが可能になります。

また、首や肩への負担も減り、広い視野を確保できるため、安全確認の動作が余裕を持って行えるようになります。
スムーズな後方確認は、スマートで安全なライダーの必須条件と言えるでしょう。

コーナリング時のフォームが安定する

直線を走っている時は体の中心(体幹)を真っ直ぐに保つことが求められますが、カーブを曲がる際には、バイクの動きに合わせて体を柔軟に使う必要があります。

特にワインディングロードなどで連続するカーブを抜ける際、体幹に「ひねり」に対する耐性がないと、遠心力やバイクの傾きに体が遅れてしまい、フォームが崩れやすくなります。
脇腹にある腹斜筋を鍛えておくことで、コーナリング中に上体が外側に持っていかれそうになるのを防ぎ、狙ったラインをトレースするための「軸」を作れるのです。

また、目線をコーナーの出口に向けていく際も、顔だけでなく胸から向けていく意識を持つことで、より自然な体重移動が可能です。
ひねる動きは単にウエストを引き締めるだけでなく、バイクとの一体感を高め、スポーツライディングを楽しむための重要な要素となります。

上半身と下半身をつなぐジョイント部分であるお腹周りが強くなれば、あらゆる走行シーンでの安定感が格段に向上するでしょう。

自宅でできる「ロシアンツイスト」のやり方

ひねりの動作を強化するために、ジムに行かなくても自宅の床でできる「ロシアンツイスト」というトレーニングがおすすめです。

まず、体育座りのように床に座り、膝を立てます。
そこから背筋を伸ばしたまま、上体を45度くらい後ろに倒しましょう。

この時点で腹筋に力が入っているのを感じるはずです。
余裕があれば両足を床から少し浮かせると、さらに負荷が高まります。

その姿勢をキープしたまま、胸の前で両手を組み、息を吐きながら左右交互に上体をひねっていきます。
ポイントは、手先だけで動かすのではなく、みぞおちから上を大きく回すイメージで、顔と胸をしっかりと横に向けることです。

左右に振る動作を1往復として、まずは10回から20回程度を行ってみてください。
慣れてきたら、手にペットボトルや重りを持って行うと、より強力な負荷をかけることができます。

このトレーニングを続けることで、強靭な腹斜筋が養われ、走行中の左右の揺さぶりにも動じない、粘り強い体幹を手に入れることができるでしょう。